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パブリック クラウド コンピューティングと製薬業の変革

2011 年、私はパブリック クラウド コンピューティングの件で製薬会社の執行部のもとを訪れました。 私は、このテクノロジに備わっている大きな期待について話しました。 オンデマンドのセルフサービス、広範なネットワーク アクセス、リソース プーリング、俊敏な融通性、計測されるサービスにより、IT 部門が実現するものがどのように変革されるのか、そして、あらゆるものに対して低コストで高度に柔軟なコンピューティングの時代に入ろうとしていることについてです。 私は自分が描くビジョンに胸を躍らせていたのですが、残念ながらその言葉は関心の低さゆえ丁重に阻まれてしまいました。 製薬業界にとってパブリック クラウドは現実味がなかったのです。 既存のデータ センターに多大な投資がなされてきたことに加え、製薬業は世の中でも特に規制の厳しい業界です。 パブリック クラウドは消費者サービスには功を奏し、小売業などの一部の業界でも機能したとしても、製薬業ではどうなのでしょうか。 当時は役に立ちませんでした。そしてその後もずっと役に立たないと思われました。

5 年後、状況が変化し始めました。 IT 部門では CRM などのサービスとしてのソフトウェア (SaaS) アプリケーションの価値に大きな関心を寄せるようになり、事業部門でも注目するようになりました。一部の例では SaaS を展開するまでになったのです。 規制状況に特に変化はなかったものの、生命科学企業のあらゆるアプリケーションは規制に準拠しました。

現在 (2017 年)、ついにパブリック クラウド コンピューティングは多数の製薬会社で採用されるようになりました。 今問題となるのは、「パブリック クラウドを使用してどのように経済的な柔軟性が得られるのか」ではなく、「私のビジネスを変革するためクラウドで何ができるのか。 世界最大のスーパーコンピューターにどうアクセスしたら私に実用的なものをもたらしてくれるのか。 以前は決してできなかった何が今できるのか」ということです。

バリュー チェーンのあらゆる部分で、顧客とパートナーが革新的な方法でクラウドを利用することによる事業の変革が見られています。 診断医療装置はクラウドですべて構築されようとしています。 ますます高度になる診断機能を持つ医療ロボットが製作されつつあります。 そして、クラウド機能は単に大規模シミュレーションのためだけではなく、調査に使用され、試験的なアプローチを案内するようにもなっています。

私が特に興奮するのは、私たちのクラウドによって生命科学業界の新世代パートナーが利用できるようになっていることです。 私たちのパートナー企業の 1 つである Synthase は、Azure ベースの生物学的コンピューティング言語とオペレーティング システムを使用してロボット ハードウェアを制御し、高度に再現可能な実験を行い、詳細で正確なレポートを生成します。ほかに、マイクロソフトは Vivli と完全にクラウドベースのプラットフォームで独占的に作業を行い、製薬企業や高等教育機関と臨床試験データの広範な共有と分析を行っています。 営業分野では、Indegene が専用マルチチャネル CRM ソリューションでマイクロソフトとパートナーシップを結び、生命科学企業が開業医と効率的に対話できるようにしています。

上述の事例で私が特に気に入っているのは、これらすべてはマイクロソフトがクラウド サービスに投下した数十億ドルの投資の上に構築され、これによって各サービスが年々確実に革新を続けていることです。 これこそ、クラウド上で開発することの真の利点です。 クラウドが改善されれば、みなさんの製品とサービスも改善できるようになります。 ハイレベルの Azure サービスを利用していれば、長大な開発サイクルに苦闘し続けていた業界でも、以前より迅速にプロトタイプを開発し、短期で市場投入できます。 このようなハイレベル サービス上での構築の容易さを示すサンプルを入手するには、Microsoft Azure Cognitive Services を参照してください。一連の画像、動画、音声認識、言語、ナレッジと検索のすべてが単純な API セットで実現できます。

これらの機能によって、生命科学企業は自社が今後実現でき、従来型治療を補足する一連のデジタル サービスを展望し、患者だけではなくヘルスケア企業や出資者にも価値とサービスを提供できるようになります。

このすべては非常に刺激的で、業界が実際に変革する機会を差し伸べますが、変化は簡単ではありません。 業界自体が伝統的なアプローチに基礎を置いており、規制要件の解釈は不確実なままです。 私たちは生命科学企業と協同してこの問題に取り組み、その多くはベンダーにマイクロソフトを選任するステップによって解決しました。今では新規アプリケーションの開発と既存アプリケーションの適合化を進めています。 今後数か月のうちに、生命科学企業による規制に対する取り組みにおいて私たちが取った特定の手順をブログで公開する予定です。 時の経過に従い、生命科学企業が独自の準拠環境を構築するよりも、パブリック クラウド サービスを使用するほうが簡単になることを期待しています。

こうした検討事項はあるものの、今でも次の一点ははっきりしています。 Azure のようなパブリック クラウド コンピューティング環境で利用可能な一連のサービスが拡大し続けていることにより、製薬企業がデジタル ヘルス企業になる基礎が築かれています。 今後数年は、主要なテクノロジ主導型の変革の時、生命科学業界でかつてなく心躍る時となるでしょう。

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