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よりよいヘルスケアに貢献する革新的なクラウドサービス Microsoft Cloud for Healthcare

都市のランドスケープと話し合う男女のシルエット

新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、リモートワークの定着や接触型サービスの非接触化など、私たちの経済活動、社会活動に大きな変革をもたらしました。医療業界においても、医療アクセスの改善や臨床医の安全確保、職員の働き方などを見直すきっかけとなり、携わる人々はそれぞれの立場から、このニューノーマル時代に対応するための新たな医療サービスのあり方を模索しています。

この医療業界の変革の流れに対して、これまでも医療業界のニーズに応えるサービスやソリューションを提供してきたマイクロソフトは、2020 年 5 月に初の特定業種向けクラウドサービス「Microsoft Cloud for Healthcare」を発表しました。トライアル期間を経て大きな反響が寄せられており、今後日本語対応版もリリースされる予定です。

本稿では、医療業界が直面しているさまざまな課題を解決するために、幅広い方々にご活用いただける Microsoft Cloud for Healthcare の概要と、マイクロソフトが目指す「よりよいヘルスケア」についてご案内します。

Microsoft Cloud for Healthcareの概要

Microsoft Cloud for Healthcare とは

Microsoft Cloud for Healthcare は、MicrosoftDynamics365、Microsoft Azure、Microsoft Power Platform、Microsoft365 などのマイクロソフトのサービスを活用した、エンドツーエンドで医療サービスを提供するクラウドソリューションです。AI を利用した健康管理ボットからオンライン診療まで、パートナー企業さまが、医療業界のニーズに細やかに対応するサービスをご提供できるよう支援します。

Microsoft Cloud for Healthcare では、医療機関がクラウド上に蓄積した患者さんのケア (医療や介護) に関係するさまざまなデータに対して、患者さんを起点に医療機関のみならず、さまざまなサービスプロバイダーの皆さまが患者さんに対するサービスを提供できるような機能、コンプライアンス、ガイドライン対応を実施しています。また、AI による予測分析を導入することで、患者データを財務、業務、医療機器などの情報と突合できるようになるため、データモデリングやリスク評価、意思決定支援の精度を上げることも目指しています。

Microsoft Cloud for Healthcare はとても安全なソリューションです。マイクロソフトでは、物理データセンターから Microsoft Azure での運用に至るまで、多層構造のセキュリティを提供しており、Microsoft Cloud for Healthcare も、国内外の医療情報を扱ううえで必要とされるガイドラインに対応し、コンプライアンス認定を取得しているので、安心して運用していただけます。

Microsoft Cloud for Healthcareの柱

Microsoft Cloud for Healthcare が支える医療業界の変革

Microsoft Cloud for Healthcare の基本思想は、以下の 3 つのテーマを追求することで医療業界の変革を支えることです。まず 1 つ目は、「患者エクスペリエンスの向上」。患者さん一人ひとりに最適化されたデータを医療チームに提供し、患者さんが適切なケアを受けられる環境づくりをサポートします。また、バーチャル技術や複合現実技術を活用した新しいサービスのあり方を提言します。2 つ目は「医療チームのコラボレーション強化」。患者さんの継続的なモニタリングから得られるデータを分析して治療の最適化を支援するとともに、データの見える化によるチームの生産性向上と、多職種連携といった医療機関におけるコラボレーションを高めることを目指します。3 つ目は「臨床・業務データ運用の深化」。医療業務に関する莫大で複雑なデータを、権限に基づいて、職域や組織の垣根を超えて収集・共有し、必要なデータをクリティカルに抽出することで、最適なオペレーションを支援します。

Microsoft Cloud for Healthcareを構成するソリューション

Microsoft Cloud for Healthcare は、より優れたエクスペリエンスと、より深いインサイト (データ運用)、そしてよりよいケアを目指しています。

患者さん、医療サービス提供者、医療保険機関が適切な関係を築き、患者さんごとにパーソナライズされた治療プランの作成や適切な医療機関の選定、拠点を超えた医療チームのコラボレーション、多様なデータの共有と分析といった医療サービスを実現し、拡張性やセキュリティ、相互運用性に優れたツールをご提供すること。そして、誰もがいつでもどこでも、安心して質の高い医療を享受できる社会を実現するための安心・安全なプラットフォームの実現のために、Microsoft Cloud for Healthcare を活用していただきたいと考えています。

Microsoft Cloud for Healthcare の活用事例

事例1                                                                                      

ランチョ・ロス・アミーゴス国立リハビリテーションセンター

ランチョ・ロス・アミーゴス国立リハビリテーションセンターのロゴ

病院でも自宅でも、患者さんの継続的なモニタリングは、タイムリーな医療介入を可能にし、再入院率を低下させ、健康状態を改善するために不可欠です。マイクロソフトのパートナー企業である Sensoria Health 社は、Microsoft Azure IoT Central と Azure API for FHIR (Fast Healthcare Interoperability Resources) を活用して、下肢切断のリスクが高い糖尿病の患者さん向けに、健康データをモニタリングする専用ソフトウェアに接続する IoT センサーを搭載したスマートブーツと、安全性の高い継続的モニタリングソリューションを開発しました。

同社が開発したマイクロエレクトロニクスデバイス「Sensoria Core」によって収集される健康データをもとに、医師はよりよい判断をくだすことができます。患者さんの日々の状態に合わせた治療が可能になることで、糖尿病性潰瘍が完治する可能性が高まり、糖尿病患者が手足を失うといった重篤化の可能性が低くなることが期待されています。

Sensoria Coreの画像

事例2

インペリアル・カレッジ・ヘルスケア NHS トラスト

インペリアル・カレッジ・ヘルスケアNHSトラストのロゴ

インペリアル・カレッジでは、新型コロナウイルスのパンデミックが始まったとき、人の近接を防ぐために、Microsoft HoloLens 2 と Dynamics 365 Remote Assist を使ったバーチャルな病棟回診を開始しました。HoloLens が優れているのは、ハンズフリーの遠隔医療機能を活用できるという点で、最も重要なのは、防護服を着用したまま使用できることです。致命的なウイルスへの曝露を抑えつつ、重篤な患者の治療を続けることができるので、限られた医療者においても、危機的状況下での大きな問題を解決することができました。それだけでなく、防護服の消費量が減り、病棟回診の効率が大幅に改善されたと言います。

さらに、HoloLens 2 を装着した医師は、Dynamics 365 Remote Assist を使って、世界のどこにいても、同僚や専門家とハンズフリーでヘッドアップの Teams ビデオ通話を行うことができます。医師は、遠隔のかかりつけ医や患者さんと同時に対話しながらアドバイスを受けることができ、通話中に、診療メモやX線写真を装着者の視野に入れることもできます。このような取り組みは、パンデミックのケースのみならず、患者のベッドサイドで必要とされるすべての情報、すべての専門家による治療が、その場で、しかもひとつのヘッドセットに集約される、新しい医療の在り方についての新たな一歩となるはずです。

遠隔医療のイメージ図

事例3

デイトン小児病院

デイトン小児病院のロゴ

Dayton Children’s Hospital は現在、米国でトップレベルの小児病院であり、2019 年には 38 万 4,000 件以上の来院がありました。Dayton Children’s Hospital では、患者とその家族が、直接の来院やデジタルアプリケーションなど、さまざまな方法で交流しています。システムが分断されているため、ケアチームは患者さんとのコミュニケーション全般に関する重要な情報を把握できず、マーケティングチームは患者さんがどのような病歴を持ち、普段はどのような生活をしているのかといった個人にまつわるデータを作成することができませんでした。

この課題を解決するために、同院は Microsoft Dynamics 365 Customer Insights を導入しました。その結果、複数のシステムからのデータを統合し、HIPAA (医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律) やその他の重要な規制に準拠した、統一された患者プロファイルを作成できるようになりました。同病院では、このデータを利用して、あらゆるチャネルやタッチポイントにおける患者エクスペリエンスの向上を図っています。

デイトン小児病院の来院数などの数字画像

医療サービスの業務プロセス円滑化につながるNuance社の買収

Nuance社とマイクロソフトの画像

マイクロソフトはクラウド事業者として、医療サービスに関係する皆さまがより多くのことを実現できるように、テクノロジーを活用した、より新しく、より便利なソリューションを探究し続けています。ただし、私たちのテクノロジーが直接医療行為のために使われることはなく、私たちマイクロソフトがカルテ事業に乗り出すこともありません。あくまで患者さんを起点に医療サービスを展開する事業者の皆さまと連携しながら、ともに「よりよいヘルスケアの世界」の実現を目指すことが、私たちマイクロソフトの使命です。

マイクロソフトは 2021 年 4 月、Nuance Communications の買収を発表しました。Nuance 社のテクノロジーには音声認識や AI、自然言語処理 (NLP) が用いられており、話し言葉から文字への変換技術に関しても大きな期待が寄せられています。今後、患者さんとの会話内容の完全なテキスト化や構造化が実現すれば、医療者の皆さまはより多くの時間を患者さんとのコミュニケーションに費やすことが可能となり、医療サービスにおけるさらなる業務プロセスの円滑化と生産性の向上につなげられるよう、たゆまぬサポートを続けてまいります。

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