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2026/04/16

日清製粉が Microsoft Fabric でリアルタイム データ活用を全社に広げ、工場のスマート化をさらに加速すると共に、柔軟で高度な分析を実現

2022 年に「日清製粉グループ中期経営計画2026」を策定し、デジタル活用を成長の柱として位置づけている日清製粉株式会社。生産や物流の自動化・効率化、業務の標準化、提案力の強化、販売ルートの拡大などで、AI や IoT などの最新技術を積極的に導入しています。その一環として進められてきたのが、工場のスマート化に向けたリアルタイム データ活用基盤の構築。しかしその使いこなしには高度な専門知識が必要であり、なかなか利用の裾野が広がらないという課題がありました。

この課題解決のために導入されたのが、Microsoft Fabric Real-Time Intelligence です。IoT センサーや PLC から生産・品質データをリアルタイムで収集し、Fabric Real-Time Intelligence で即時処理するシステムを構築。処理結果は Power BI のダッシュボードや工場内サイネージで可視化が可能。熟練のノウハウも機械学習でデジタル化し、分析・自動化に活用しています。

Microsoft Fabric Real-Time Intelligence の導入によって、高度な専門知識がなくても簡単にリアルタイム データを活用できるようになり、活用の裾野が一気に広がりました。工場の現場担当者が使いこなしているのはもちろんのこと、他の部署でも Fabric の活用が進み、すでに 100 を超えるダッシュボードが公開・共有されています。また Fabric Notebook と Power BI のシームレスな連携により、機械学習を活用した高度な分析も容易になりました。

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工場スマート化に向けたリアルタイム データ基盤、高度な知識が必要なことが活用障壁に

日本最大の製粉メーカーとして、国内外の工場で多品種かつ高品質な小麦粉を生産している日清製粉株式会社 (以下、日清製粉)。2022 年には 5 か年の経営計画である「日清製粉グループ中期経営計画2026」を策定、デジタル活用を成長の柱として位置づけています。これに基づき、生産や物流の自動化・効率化、業務の標準化、提案力の強化、販売ルートの拡大などで、AI や IoT といった最新技術を積極的に導入。2023 年には、経済産業省が定める「DX認定制度」において「DX認定取得事業者」に認定されています。

その一環として進められてきたのが、工場のスマート化です。製粉工程は、小麦の湿度や硬度の変動に応じ、ミクロン単位でのロールやふるいの調整が必要な複雑なプロセスであり、伝統的に「ミラー」と呼ばれる熟練工の暗黙知や判断に依存していました。このような属人化の解消などを目指し、ノウハウのデータ化や自動化などに取り組んできたのです。

日清製粉の工場には 2000 年代前半から MES (Manufacturing Execution System : 製造実行システム) が導入されており、現場でのリアルタイム データ可視化はすでに実現されていました。しかしこれらのデータは工場内でしか見ることができず、本社や他の工場と共有することが困難でした。まずはこの問題を解決するため、2021 年後半から Azure のサービス (Azure IoT Hub や Azure Stream Analytics、Azure Synapse Analytics、Data Factory など) を組み合わせた、リアルタイム データの共有・可視化の仕組みが構築されていきます。

「2023 年 3 月には本社と工場をつないだリアルタイム データ基盤が完成しました」と語るのは、日清製粉でDX統括室 室長を務める中村 清吾 氏。その一方でこの仕組みには、課題も残されていたと指摘します。

「Azure は非常に自由度が高く、データのリアルタイム分析を柔軟に行うことが可能です。しかしこれを使いこなすには、高度な専門性が必要です。そのため生産現場の担当者がデータ活用を行うにはハードルが高く、データ活用の裾野が広がりにくい状況だったのです」。

“Fabric を活用することで、データの事前集計から分析までが Fabric 内で完結できるようになり、高度な専門知識も不要になりました。社内でも複数の担当者が、Fabric を使用しています。Fabric は生産現場以外でも活用されており、100 を超えるダッシュボードが Fabric 内で公開され、これらを部署の壁を超えて共有・活用しています。”

中村 清吾 氏, DX統括室室長, 日清製粉株式会社

Microsoft Fabric Real-Time Intelligence でハードルを解消

この課題を解決するため、マイクロソフトは Microsoft Fabric Real-Time Intelligence の導入を提案。その内容をもとに、2025 年 7 月には Fabric Real-Time Intelligence を活用が行われています。

これは、IoT センサーや PLC (Programmable Logic Controller) から生産・品質データをリアルタイムで収集し、Fabric Real-Time Intelligence で即時処理するというもの。その結果は Power BI のダッシュボードや工場内サイネージで可視化され、現場担当者が即座に状況把握ができるようになっています。また現在では熟練工 (ミラー) のノウハウも機械学習でデジタル化し、分析・自動化も取り組んでいます。

Microsoft Fabric Real-Time Intelligence の導入効果について、中村 氏は次のように語っています。

「Fabric を活用することで、データの事前集計から分析までが Fabric 内で完結できるようになり、高度な専門知識も不要になりました。社内でも複数の担当者が、Fabric を使用しています。Fabric は生産現場以外でも活用されており、100 を超えるダッシュボードが Fabric 内で公開され、これらを部署の壁を超えて共有・活用しています」。

これに加えてデータ分析・活用のスピードが向上したことも、大きなメリットだと指摘します。

Fabric には MES のリアルタイム データだけではなく、各種センサーのデータや生産機器の故障に関するデータ、基幹系システムのデータなど、実に多岐にわたるデータが取り込まれています。これによって、複数のデータ ソースを横断した「多角的なデータ分析」も容易になりました。

「以前は他のデータを使う際には Excel に転記して集計する必要がありましたが、今ではその必要もありません」と中村 氏。「本社レベルでの意思決定を下すときも、これらのデータを活用した統合レポートにもとづいて、より建設的な議論を行えるようになりました」。

「Fabric によって機械学習に関する社内の対応力も大幅に向上しました」と中村 氏。Fabric なら多様なデータへのアクセスを簡単に行うことができる上、それらの収集から集計、加工、分析、可視化まで、Fabric の中で完結できるのも大きなメリットだと今後の展望を語ります。

「これによって全社への横展開も行いやすくなりました。今後はあらゆるデータを Fabric に集約してデータ活用を全社に広げるとともに、生成 AI などの活用も広げていきたいと考えています」。

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